-
アリマ自慢展 ゾンビくんとボク
有馬純明作品展「アリマ自慢展」〜絵本「ゾンビくんとボク」出版記念&展示販売10月30日(金)、31日(土)12:00-17:00
-
青木裕幸 水彩画展 siki sai sai
本年も青木画伯の優しい色合いにあふれた水彩画展を開催いたします。より身近に絵を飾る楽しみをと、今回は沢山の小さな額に植物や果物、季節の風物などを生き生きと描いていらっしゃいます。是非この機会に、お立ち寄りください。 日時:2019年9月14日(土)-16日(月) 21日(金)-23日(日) 10:00-18:00
-
中国農民画の世界 展
中国農村の市井の人々のささやかながらも、心豊かな日常生活や風景が大胆な色彩で生き生きと表現された「農民画」の展示を行います。新作も多数揃えております。この機会に心温まる作品たちを是非ご堪能ください。 日時:2019年4月13日(土)-15日(月) 19日(金)-21日(日) 11:00-17:00 最終日のみ、10:00より開始
-
俺の熊展 Life with Shake kuma
四畳半商店 カルモパサール 共同企画展示即売会 アイヌの人々が製作していた木彫りの熊、特に今回はシャケをくわえたクマを中心に、暮らしの道具たちを並べます。その他異国の鉄を使った生活道具、フィリピンの手仕事による工芸品も取り揃えております 日時:2018年1月19日(土)〜20日(日)、 1月25日(金)〜27日(日) 11:00-17:00 ※ 20日のみ10:00-17:00会場:展示室 showroom住所:〒171-0032 東京都豊島区雑司が谷3-19-6 鬼子母神参道内 1日だけの木製小物ワークショップ特別開催 予定 10種類の日本の木を選んで削って作る木製小物木の性質も学べます。1月26日(日)13:30-15: 30
-
ときおりの上海だより 夏天
上海の夏は身体も思考も停止状態。 連日体温を超えるほどの熱、肌に纏わり付く湿度。 何も出来ぬ故、無為自然に徹するのが一番。 それでも、立秋をすぎると漸く朝夕に涼風が吹くようになった。 食も細る時期、市場では緑黄色の野菜が豊富にならぶ。 黄瓜、へちま、冬瓜、西瓜、緑豆でできた寒天や涼皮も並ぶ。 不思議と身体の熱を沈めてくれる食物ばかり。 旬のものを頂くとは、まさ理にかなうこと。 中国の人々は、冷めたものより、必ず温かいものを食す。 汗ばむ程に熱量をとり、体内に滞るものを発散させて気の流れを良くする。 古来からの教えである。漢方の古書にも夏は必ず生姜を取るべしと。 以前は氷入りの飲料をを飲む人はほとんどいないかったが、 最近は冷たい飲料を好む人が多くなった。 体内の熱は奪われ易い。 考えてみれば、体温を一定に維持するのは並々ならぬ労力。 有難きかな、体は無言で働き続ける。 数年前は路に西瓜の皮がころがり、 お腹を出して下着姿で歩く男衆、木陰で昼寝をする老人。 夕涼みに表に出て集う近所の老婆と子供たち。 そんな光景もだんだんと消えてしまった。 上海の街の外観美化政策にて、至る所で施行工事が行われているこの頃。 整えられつつある街はどこか殺風景。 建物の合間から見える、大きな白い雲と青い空。 地平線が見えたら、人々の視野も広がるだろうに。
-
ときおりの上海だより 土布
揚子江南地域は古代から絹栽培、南宋時代から始まる綿花栽培と数千年の紡織産業の歴史をもつ。 遥か時を隔てて19世紀末、ここ上海も東洋の魔都と呼ばれていた頃、英日の紡績会社が拠点を構え、英仏租界地の目抜き通りには洋装店が軒を連ねていた。当時上海の仕立屋と言えば腕利き職人の代名詞。現在はその面影も全く消えてしまったが、ほんの数年前までは市内にも幾つもの大きな紡織工場を抱える現代紡織品産業の中心地ひとつだった。 そんな華やかな歴史の舞台の脇で、上海郊外の農村の手織りの綿布がある。 「土布」 上海東西南北の郊外、青浦、南匯,崇明島辺りで農家の嫁入り道具の一つとして、祖母、母の手で織られてきた布。しっかりとした厚手の綿布は衣類にも寝具にもつかっていたという。三色程度の色、藍、茜、緑の糸で格子柄と縞柄。平織の簡素な模様なのに、縦糸と横糸の組み合わせで様々な表情があって、織る人たちの様子が伝わってくる。 解放政策後の80年代以降は織る人もほとんどいなくなってしまった。手間隙かけて作るよりも、購買したほうが「割に合う」時代の到来である。 一昨年の夏に、知人のご親戚で今でも機織りをしているという張さんを訪ねた。 上海近郊の南匯。現在は地下鉄も通り市内から一時間程で行けるようになった。海が近く潮の香りがするかつての農村は、広大な果物畑が広がる。今でも西瓜、桃、葡萄は南匯の名物。そこでずっと農家を営む張さんは農作業の合間に機織を楽しんでいるという。座板に腰掛けて織り始める張さん。手慣れた調子で素早く緯糸を滑らせ、筬を打ち込む。機音の響きが心地良い。ふとウィリアム・モリスの小説’ユートピア便りnews from nowhere’を思い出す。産業革命後の大気汚染のひどいロンドンにて、革命以前の世界に主人公に迷い込み、テームズ河沿いの村々を巡る夢物語。そこで彼は出会う農夫たちが纏っていた衣服に見とれる。大切に作られた生地、仕立て、美しく飾られた刺繍。 一日かけて織り上がるのは4メートルにも満たない。すべてには限りがあることを知るからこそ、その有り難みがわかるのかもしれない。